公演概要
ジエン社 早稲田どらま館こけら落とし公演
脚本・演出:山本健介
会場:早稲田小劇場どらま館
日程:2015年4月8日〜12日
出演:伊神忠聡/後東ようこ/清水穂奈美/菅原佳子/浜口寛子/三嶋義信/山本美緒/善積元
音楽:まがりかど

作品コンセプト
18歳として語られてきたガールズバンド像と、30歳になった現実の生活・身体・選択を対比させ、時間の断絶と距離を物語の中核に据えた時間のギャップを演劇装置にした作品。
「女子高生」「制服」「若さ」「売れる文脈」といった外部の期待と、当事者の自己像の歪みをインタビューや周辺人物の言葉で浮かび上がらせました。
表現は世界を変える夢であると同時に、やめた瞬間に何者でもなくなる恐怖を生む。音楽を続ける/やめるが、職業選択以上の問題になる状態を描く物語で、ノスタルジーの礼賛ではなく「あの時間は無駄じゃなかったのか」という問いを、30歳の身体で引き受け直す。肯定ではなく棚卸しとしての青春を描きました。
まがりかどという実在の大学生のバンドをモチーフに音楽を担当することで、劇中世界の臨場感をを担保することで、フィクションの物語を現実の記憶・経験へ引き戻す設計が作中に施されています。
本作は第60回岸田國士戯曲賞の最終候補作にノミネートし、選評では「丁寧な上演台本」「時代的な閉塞の中でもがく姿勢」と評され、若手劇作家の存在感を示す作品として高く評価されました。