正しい飢え

ヤニス・バルファキス著「父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話」という本を読んでいる。市場の本質は「農耕によって発生した余剰」という視点から経済を紐解いている。
市場の本質は「農耕によって発生した余剰である」という視点から経済を紐解いていて面白い。タイトルにある通りとんでもなくわかりやすい。なぜイギリスはオーストラリアを侵略したのか?(オーストラリアに大国ができてユーラシア大陸を侵略することはなぜなかったのか?)という問いに対する回答が「大陸の位置と形」という話が目からウロコだった。



ユヴァル・ノア・ハラリ「サピエンス全史」でも農耕を創出したことにより人々は穀物の奴隷となったという記述がある。農耕によって人類は発展し地球を支配したように見えるが、その人類を支配して繁栄した種は実は小麦だという。


つまるところ人間の文化は飢えとの戦いだ。
当時より社会は複雑化して経済的な飢えは多少解消されたのかもしれない。
けれど処理する情報量の増大で欲求も増大した結果、精神的な飢餓がさまざまな形で表出した、というのは自分の肌感覚だ。

人生を幸福に生きるカギは経済と精神のコントロールだと言われる。
足るを知ることで膨張する欲望を制御しなくてはいけないと。それは真だと思う。
けれど、足るを知る尊さの対局に、足らないことの価値もあって、飢えは確かに侵略を生んだが、発展も生んだ。
必要なのはつまり「正しく飢える」ということなのだと思う。
それはなんとなく自分にとって今年のキーワードになる予感がある。

正しく飢え、飢えることでまた成長したい。

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