日本には12月1日の飛行機で帰ります。
あと50日くらい。もうびっくりする寒さなんだけどがしがしたのしもう。
当初、せっかくの旅だし、ドイツにいるうちに何かを形にしようと言う思いはあって
DJとしてのイベント出演なんかはそんなスタンスだったのだけど、
なにかを形にするしないの問題というより、生活する中でどれだけのインスピレーションを受け取るかと言うところに旅の価値はあるんだと思うようになった。
自分の考えや時間や真心のシェアを試みる。それはときとして製品になったり作品になることもある。それが時に他人にとってのインスピレーションになるなら、俺の日々ほざく戯言にも価値を感じられる。
特定不特定を問わずだれかに伝えたいものは多くある。
すばらしい体験を風景を、そこから紡いだインスピレーションをうまく言葉にできたら、
ほんのひと時でもその言葉で心を満たすことができるなら、と考えるなら、言葉の尺鉄を研ぐ勇気を持てる。
* * *
声とは自分のためにあるのではないのだと
知るのにかかった時間が悔やまれるけれど
ひとりなら初めから必要のないもの
声はいつもあなたのためにこそある
玲瓏たるまやかしと大鋸屑と機微を
ほうぼうにあしらいながら語るとしよう
罪人まがいの烙印を押された詩人の名のもとに
小林大吾 「ガーゴイルの言いかけたこと」