加藤行宏監督『人の善意を骨の髄まで吸い尽くす女』みてきた。
随所にちりばめられた笑いがかなり効いていて相当面白く見ることができた。
主演のまほちゃんの役はもうびっくりするくらいリアルにいそうな糞女なのだけど、嫌悪してしまうようなキャラクターも彼女がやればどうしても観てしまう。
そういう「華」みたいな部分は本人が意識するしないに関わらず表に出てしまうものなんだと思う。
その点で言えば、身内褒めるみたいであれなんだけど、まほちゃんは相当な逸材。
ってことを、何年間思い知らされてきているんだろう。
今回もそうだ。
つまり、なんか、渥美清みたいな奴だ。
監督がけっこう好き勝手やっていて、
途中無駄に『鉄男』っぽくなってたり、ごった煮みたいなつくり方してるのがまた面白い。作品中でちょこっと、「エミール・クストリッツアが神の領域」っていう台詞があって、なるほどなーって思った。やっぱり大好きなんだろうな。
エミール・クストリッツア嫌いって人いるのかどうかわかんないけど。
南雲の音楽もよかった。新作に期待できる。
とにかく、自主映画としては相当おもしろい出来。
DVDとかじゃなくて映画館で笑いのざわざわを感じたい作品。
来年また上映するらしいのでけっこう見たほうがいいかも。