歌川国芳(wiki)浮世絵展に行ってきた。
浮世絵の知識はまるでないんだけどwiki読んだだけで軽くテンションあがってた。
いや、本当に行ってよかったと思える。
当時は娯楽(表現)への規制や取締りがかなり厳しく、浮世絵に関しても、これを描いてはいけない、というのが多かったという時代背景がある。
歌川国芳のかっこいいところは「それでも描く」というところ。
忠臣蔵を、幕府風刺を、発想力を武器に規制を逆手に取り、取り締まられないやり方で描く。規制を越えて作品を送り出すたびに江戸の町が喝采する。
展示されていたのはそんな、規制をものともしない、表現が勝利していく歴史。
規制を逆手にとって傑作を生み出していく雄姿。
これを観に行って、何となくキヨシローのことを思った。
キヨシローについてはそこまで詳しいわけじゃないんだけど。
ところで、演劇の世界では「劇場法」という法案が問題になっている。
その法案が現在いる演劇人を生かすことになるのか、それとも首を絞めることになるのかという議論。
この浮世絵展をみにいって思ったのは、その法案は、創り手側にとってはどうでもいいことなんだなってことで、どんな法案があれ、創り手は容易くそれを超えていけるし、傑作は生まれ続けるだろうってこと。
そんなことを考えました。
歌川国芳は、武者絵を描かせたら並ぶもののいないほど武者絵に長けた人だそうです。確かにかっこいい武者絵の展示は多かった。
猫絵もかわいかった。猫の動きやポーズや表情を観察してた様子が伺えました。
また『宮本武蔵と巨鯨』のような圧巻のスペクタル作品も多くありました。
その他、だまし絵のようなサイケな作品や、西洋画法を取り入れた当時の前衛作もあり、それら作品数の多さから語るべきものが多々ありました。
とにかく晩年まで「発想力で勝負し続けたい」というスタンスがありありと感じられました。
くそかっこいい。
本当に行ってよかった。
歌川国芳 奇と笑いの木版画
3月20日(土)~5月9日(日)於 府中市美術館
http://www.city.fuchu.tokyo.jp/art/kikakuten/kikakuitiran/kuniyoshi/index.html