Nujabesの逝去と春

桜が見事に花を咲かせるには夏にしっかり陽を浴びて冬にしっかり凍える必要があるらしい。このまま冷夏や暖冬が続くと、四季が曖昧になりいずれ桜も中途半端に咲くのが常になるという話をきいた。

Nujabesが亡くなったというニュースをきいて改めて聴きなおすと彼の作品自体が命の儚さや脆うさ、美しさや愛しさを表しているように思えるから不思議だ。

不思議なくらい春にしっくりくる、やさしくてあたたかい作品が多いと思う。亡くなったという事実がそれらのあたたかさややさしさの比重を大きくさせる。

悼んでいる人の多くがR.I.Pという言葉を使っているのはhiphopリスナーが多いからだ。「Rest In Peace」より元来の「Requiescat In Pace」の方がNujabesっぽいなぁなどと、そんなどうでもいいことをぼんやり考えながら電車に乗っていると、傾きかけた陽が窓から差し込んで非常に気持ちよくてしあわせで、Nujabesの作品をもっと聴きたかったと思う。

一生を生きているうちに出会える人物や風景、作品の数には限りがあるから、その中の偶然で自分が知りえたことは喜ばしいことだ。ありがたいことだ。

来年の春も聴いてしあわせになろうと思う。聞きながら日本に四季があることなんかをよろこぶんだと思う。

ありがとうございました。
ご冥福をお祈りします。

nujabes – reflection eternal

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