昼下がりに、かつて通い慣れた道を歩きながらふと、自分がその風景にそぐわなくなったと覚える。(縮んだシャツを着た感覚に似ている)
ときおり
うれしいのか、うれしいふりをしているのか
かなしいのか、かなしいふりをしているのか
わからん。
たのしいのか、たのしいふりをしているのか
くるしいのか、くるしいふりをしているのか
あれほどまでに失いたくなかった季節感すら。
かつての風景からいなくなった俺は、きままに好きにやって、たわごとを言って、うけたり、すべったり、或いは誰も聞いていなかったり。そんな生活をしています。
そんなに器用なわけじゃないしねー、と。Nさんは言った。
そうですね。そんなに器用なわけじゃない。
むすんだものが
からまったなら
ほどいてちぎって
またむすぶ
はじめたことは
つづいてつづいて
いつかおわる
つづいていくようにみえて
おわる
おわったようにみえて
つづく
月がきれいで、いいにおいもする。夕食には温泉たまごのせよう。忌むべき自分もいる。糞でできた影。色々なしにならねーかな。黒く積み重なるものを水にながせないかな。
大丈夫なことも知っている。今日もちゃんと眠れる。なぜなら、月がきれいで、いいにおいもする。夕食には温泉たまごも乗る。