価値ってなんだろ。
すべてのものは揮発して風化して消え失せるのにどうして生産には終わりがないんだろ。
表現なんて最も消えるのが早いのになんでみんな表現をするんだろ。
どうしてこんなにも地に爪痕を残したいのだろ。書き留めたり、焼き付けたりするんだろ。
百年経てば、自分がいたことすら嘘か本当かわからなくなるのに何で忘れられるのは怖いんだろ。
うつろうものが好きな人と残るものが好きな人両方がいる。引力に委ねる人と抗う人に置き換えられる話かも知れない。
自分は前者だと思う。
そこまで考えて、ぼんやりと金や銀が昔から重宝された理由が自分なりに想像できた気がした。
表現の価値ってなんだろ。
残したいほどの何かがあるから筆を握り、ギターを持ち、カメラを構えるのだろう。時間や金を割いてでも残すべきもの。
そんなことを考えながら何かを綴っては破いて破いては拾ってをしています。
語弊を恐れず書くと、「上手」と言われるような詩なら思いつきで書ける自信があります。ファミレスのナプキンに書いた作品なら数だけ数えれば地獄のようにあるんです。
とにかく書いた時期もあるんです。
うつろうものが好きです。うつろうという物質の運動の邪魔にならないようにうつろいだけを残せたらなんて思うことがあります。それはとても難しいことなのかもしれないし、それが出来たとしても誰も喜ばないのかもしれませんが、俺だけは喜んでやろうと思うのです。概念的な文章で自分でもよくわからないのですが、そんなことを考えて日が落ちるのを見てる俺は多分、傍目にとても気持ちの悪い、いけ好かない奴かもしれない。
無責任にうだうだ書くのは、休日の昼間のだらしのないオナニーのような感じがします。多分これはきっとそれです。
んーまだまだ。
まだまだです。