去年の暮れくらいから池袋を徘徊しているNという女がいる。年齢は俺のいっこ下らしいが、どうみても小中学生にしかみえない。それでいてそんなに萌えなわけでもないのが残念だ。
最初は地元にも都会にも居場所がないような子だったのが、東京の路上に住んでいる魔によって、徐々にテリトリーを開拓しつつある。仕事を辞めたという話は聞いた。今何をくいぶちにしているかは知らない。とにかく終電過ぎの池袋を徘徊している。
危ないんじゃないか。と皆心配している。そりゃそうだ東京に寂しがりの女(小中学生)がひとり深夜にふらふらしていてそのうち痛い目をみるのは関の山だ。忠告した人はいっぱいいる。しかしNはわかっていない。むしろどんどん彼女を取り巻く環境は危うくなってきていると思う。
「チンピラらしき人と食事してた」とか「ホームレスと一緒にいた」とか「キャバ嬢と歩いてた」とか、どれをとっても画的に異様な目撃情報ばかり聞くようになった。
今日マックに入るとNがいた。ホームレスと話していた。聞くと友達らしい。近況を聞くと、彼女の交友関係は今やヤクザまで広がっているらしい。この年まで友人がいなかったという反動が嫌な形で出ている気がする。痛い目見ないとわかんないのかしら。
このまま放置しておいたら、路上で生活しはじめるか路上で変死体として発見されるかのどちらかのような気がする。どちらもいただけないな。
まあものわかりの悪さにむかついているんです。