先日のこと。
なぐもとやまほの計らいで精進料理を食べに行くことになった。
10:00 高尾山口集合
「どこで食べることが出来るの?」
「中腹のお寺だよ。」
リフトに乗って薬王院へ。リフトの途中で写真を撮られる。到着したところで600円で販売している。なるほど、そんなビジネスか。ぷあーぷあーと音が聞こえて僧侶が列を成して歩いていく。入り口には「山田御一行様」とある。「山田」という苗字は「南雲」とか「岡崎」とはちがった趣があるなあと思った。
11:30 食事
珍しい種の料理がたくさん。肉は無い。それでもこんなにバリエーション豊富。脂っこいのが全然無い。そしてなにより薄味だ。外食三昧の濃味漬けの舌にはとてもうれしい味付けだった。なにより寺で飯を食うのはとても新鮮だった。
14:00 山頂
食事でいい感じにテンションがあがってしまったために上った。山頂には何も無かったけれど山頂に居ることがとてもいいんだ。案内所にはきれいな木の実やきれいな虫の死骸、面白い形の葉などが「山の落し物」として置かれていた。平穏だなあ。こんなところで暮らしているとやさしい奴になるなあ。きっと。山好きには穏やかな人が多いらしいがなんとなくわかる。殺人事件起こす奴なんていなさそうだ。
15:00 6号路
案内所のお兄さんは「下山には6号路がおすすめですね。」とさらっといったので、舐めてた。3人とも足が悲鳴を上げている。沢と道の境界線がない箇所はすべるので危険。紫陽花のつぼみがやたら多い。「じゃあみんなで亡命している気分で降りようぜ」と言うとやまほが「いやだ」と言う。「胃腸が弱いうえに、ばかだね」とこの上なく屈辱的なことを言われたが、結局彼女の提案で山で暮らす高校生の気分で下りることになった。人はなぜ山に登るんだろう。最初に娯楽として登山を行った奴は馬鹿だと思われたのかもしれない。そんなことを考えながら下りる。
オオバコの葉をふたりがもぐもぐ食べている。煎じてお茶にしようと摘みながら下りる。ドクダミも摘む。生えている場所によって葉のつやが違うから不思議だ。沢はいつの間に小川になっている。うぐいすも鳴いている。当然のことながら山は実りに溢れている。繁茂した緑にはある種の「気」があって、山にはそれが漲っているからここにいるだけで元気がよくなるんだと思った。だから人は元気をもらいに山にのぼるんだな。
16:00 とろろそば屋
精進料理でおなかがいっぱいになったけど下山でカロリーを使ったためにまた食事。とろろもやまのみのり。うまい。たらふく食って高尾山をあとにする。
こういうイベントごとも行っていこう。