t1ssの野音ライブに行ってきた。
t1ssはその昔、「黄昏」「夜明け前」「jr」と名曲、名盤を数々発表し、ちょっと前の自己形成期の人間に多大な影響を与えたバンドである。しばらく音楽シーンに姿を現さなかったが先日久々の新譜「outset」で復活。僕は嬉々としてライブに行くことにしたのだった。
幕開け。から数曲は新生t1ssの出だしとして新譜の中から。しかし、まだ定着していないのだろうか、日が落ちていないからだろうか、盛り上がりもまあまあ。それにしても、のりにくいバンドだ。ビッケも噛むし。
客層がもてなさそうな面々だ。自分と連れを含むが、自嘲。苦笑い。
t1ssは主に「気持ち悪い」と形容される。あの、語り方がね。言われるゆえんなんだろうけれど、あの気持ち悪い語りの先にある説得力がいいのです。
あと、川辺の歌謡曲っぽいメロディーの歌い上げ方ね。いいのさ。気持ち悪くてもかっこいいのさ。大好きさ。
客の多くは20代後半かしら、みんな「本当に好きなやつ」しかこない。デートの出しや、付き合いで赴くライブじゃないのだ。
ぐだぐだのオーラを感じないMCが終わり、日も落ちた。
ぱららっぱらら、ぱららららー、
ぱららっぱらら、ぱららららー、
来た!16の岡崎の魂をふるわせた名曲「JIVE MY REVOLVER」
場内大盛り上がり、そして「ロマンティック伝説」「MORE BIG PARTY」「SUNDY」ここら辺の曲がつづいた(はず)。大興奮の渦。ビッグパーティ!
ラストは「outset」
そうなんだろ この街にまた 夜にまた 灯がともる頃
苦しみも無く 悲しみも無く 会うんだろ そうなんだろ
わー!完璧!!やられた。
アンコール「jr」
場内大合唱。校歌みたいだった。
踊りまくり楽しかった、連れは「“黄昏”やってほしかった・・・」とぶつぶつ言っていたが、放置。4500円分多いにたのしんださ。
さて、タワレコで滝本晃司「3g」購入。
べたべたなミニマル。シンプルかつアナログ感は捨てない。歌うのはやめたのかな。あの甘い声は。うーむ。「銀河鉄道の夜」のサントラのような美しさを感じる。気持ちの動く音楽。水彩画のような音楽。うーむ。ごちそうさま。いい買い物した。