高幡不動でまほちゃんと会う。
彼女と会うのも一月振りくらいだが、電話やメールやらが多くあったのでそんなに久々な感じもしない。まほちゃんと増田君と僕、これは丁度一年程前のホームレスの炊き出しに参加したときのフラッシュバックだ。面子も、話題も。一年でどれだけ変われたんだろう。たくさん変われたんだろうか或いは大して変わってないんだろうか。どちらにも思える。とにかく365日僕は新しい出会いに飢えている。人でも作品でもほんの些細な季節の事象でも。たくさん出会ってぐんぐん育ちんさい。そしてお日様に届きんさい。
pEqo「荒野の七人」はやっぱり素晴らしい。畜生。アニメ作りたくなる。代々木アニメーション学院にでも赴いてみようかしら。
アマチュアである以上境遇はみんな似たようなものだ。顔にこそ出さないけれど、みんな自分の座標について四苦八苦しているのかしら。かしらかしら。どうなのかしら。
KIN☆BANDの稽古を見に行く。
面白い。悪乗り具合が面白い。悪乗りも見世物にする技術も持ち合わせているし。この人たち見ていると本当に悔しいので演劇やりたくなる。いや、今は生活を立て直す時期だ。弁えよう。でも、でもね。
父親からの着信が多い。毎日二件コンスタントに電話してきてミニマルミュージックのように同じ用件を繰り返し、さらにメールでも同じ用件を繰り返すのをみると、どうやら彼が神経をやられているのが分かる。神経が弱ると家族にあたるその癖は相変わらずか。どうやら彼はここ七年ほど成長が止まっているらしい。ああ、この人は今年も六月にやられているんだな。親子だもの。分かるよ。そして、その着信を受けるたびに滅入る僕という笑えない連鎖反応だ。滅入ってたまるか。負けるか。巻き込まれてたまるかよ。
S太郎くんとW野さんとお好み焼きを食べに行く。
「スポーツをみないのは人生損しているよ。」とまで言われたので、サッカーを見てみようと思う。
いつものように早稲田から池袋まで歩いて帰る。
残像も幻聴も感じるし、その度に溜息もつく。そりゃそうだよ。まだ半月も経っていない。強くならなきゃ。強くならなきゃ。強くならなきゃなあ。
「じゃあ、とりあえず明日から、大きい声で会話するようにしてみたら?」
「そうかな。そうだね。そうしてみる。」
多分それを提案したのは、他ならぬ僕の声だ。