会食にお呼ばれする。呼んだのは絵描きのまほちゃん。
「会食なんて風習漫画か映画しかしらねえぞ、どうする?」
「育ちが違うんだな、欧米家族みたいだ。」
とりあえずネクタイを締めて東京の外れまで。中央線の三鷹より西を「辺境」という。
まほちゃんは会うなり告げた。
「今日の会食、女子高生(JK)もいるから。」
未知との遭遇!
「ちなみにギャルだから。」
宇宙の旅?
「あわわわわ」とビビる。どうしよう~?果たして言語が通じるのか?かみつきはしないか?内心ビクビクで山田邸へ向かうのだった。
(続く)
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お菓子、ばかうけのパッケージにのってるあのキャラに似たJKが俺に言った。
「マルオに似てるよね?」
マルオ?誰?
「英語の先生」
知らんよ!
「あ!分かった健ちゃんに似てる!」
誰だよ!?
「親戚の健ちゃんだよ。」
知らんよ!
「勝手にチャンネル変えんの」
やな奴じゃん!
「分かった!平井堅に似てる!」
うるせー!
そんなやりとり。複雑なやりとり。嘘。愉快な夕餉。少女感電2人はJK4人相手に一歩も引けをとりませんでした。偉い!嘘です。たまに気押されてた。家庭が在った。いつ以来だろう。家庭の食卓にいるのは。お父さんの青年時代の漫画を読み、話し、笑い、夜は更ける。
ともあれ楽しかった。
気づいたら終電をのがしていた。
(続く)
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葉桜。花冷え。にゃーん。おいとまして、三人はファミレスで四コマ漫画大会。紙ナプキンで自己表現。
滅入ってたので元気が出た。笑うことは大切だ。
笑え。
無理をしてでも。待っていろ、レコードよ。今は静かに回ってろ。
手にするものは、氷のような固まりがあって、時間で溶けて、最後に残るものなのかもしれない。しかもそれはさらに時間で純度の高い結晶化。焦るな。浮き足立つな。とにかく笑おうと決めた。
そして、果報者は、愛情を持って蹴っ飛ばす。
銀輪部隊の心だ。
会食で思ったのは、将来は、食卓が築けたらいい。食卓に憧れる。そういったこと。
とにかく、お陰様で、また明日もやっていける。