そのビデオの始まりはものすげえ円陣。全員がトランスしている馬鹿円陣。
はしごに向かって「のぼりてえ!!!」とつっこむ大重。20になったばっかりの余裕のない俺。
作演。その芝居は2003年春。あんときは若さで乗り切った。
精神の虚弱に耐え切れず極度のストレスでブラックニッカのウイスキー(まずい)を飲まないと寝れない日々だった。宣美・大体の制作・音響プランニングも全部俺だった。遅遅として進まない稽古。堆積する雑務。不安。血尿が出た時はやばいと思った。
ある作戦をしかけ見事成功。酒を飲みながらの24時間仕込みをやった。
法政大じゃありえない行為だった。小屋入りしてから、俺は別企画の一人舞台「ヤンキーの生態研究論文発表」とか参加してた。それはそれですげえ楽しかった。
2日前に音響オペ失踪。本番3日目に俺失恋。今思うと修羅場続きだ。
低予算・短期間の芝居。面白くも、改めてしょっぽくもあったと思う。
ビデオの最後に客出しをしている出演者の顔があった。
今関が「俺は、この企画ができてすげえよかった。」とものすげえいい顔でカメラに向かって笑っていた。涙が出た。
自分のメソッドで大学演劇にけりをつけに行く。
「月面喜劇」on劇団森、四月下旬公開です。