大楽観劇。
原作の大胆な解釈に因り、夏目漱石の「こヽろ」とは別の作品を観た感じがする。
原作は「わたし」の主観で物語が展開していくのに対し、本作品は、寧ろ、女性二人の持つ背景に翻弄される「わたし」と「K」の姿を印象付けられた。
演出技法。オルトモーション。無駄な動きの一切を排除した上に、歯車仕掛けのような、非現実的機械的な動作、加えて非日常的な滑稽な演技。精密なカラクリで動いているような印象さえうける。そして、一人当たりのパターンのある台詞回し、人間像の多面性を感じられて面白かった。途中、音楽的な箇所も幾つかあって、楽しい。
とにもかくにも、面白すぎた。すっげー満足しました。